有名人をかたるSNS型投資詐欺の被害が増えています。
投資詐欺のトラブルを回避するためには、手口と見分け方の理解が重要です。
本記事では、有名人をかたるSNS型投資詐欺の手口と見分け方を解説します。被害に遭った際は対処法や相談先を参考に、返金に向けて対応しましょう。
有名人をかたるSNS型投資詐欺の被害が急増
有名人をかたるSNS型投資詐欺被害が急増しています。詐欺師は、SNS広告にお金や投資に詳しい有名人の画像を使い、内容の信ぴょう性を高めてターゲットから金銭を騙し取ります。
中高年層は、インターネットのリスクを学校で習う世代と比べ、SNS型投資詐欺の被害に遭うことが多い点も特徴の一つです。貯蓄があり、将来に向けて投資を始める方が多いため、詐欺師に狙われやすい傾向があります。
詐欺に使用されるSNSは、InstagramやFacebookなど有名なプラットフォームである点も、被害者が偽の広告を信用してしまう一因です。
SNS広告で有名人の画像を使った投資勧誘は詐欺の可能性が高いため、信用しないでください。
有名人になりすましたSNS型投資詐欺の手口
有名人になりすましたSNS型投資詐欺の手口は、以下の3点です。
- 有名人を利用した偽のSNS広告を使う
- LINEの投資グループに招待する
- 有名人のなりすましアカウントで投資勧誘する
SNSで投資を勧誘する方法が、有名人になりすました詐欺の特徴に当てはまっていないかを確認しましょう。
有名人を利用した偽のSNS広告を使う
有名人を利用した投資詐欺では、偽のSNS広告を使う手口があります。詐欺師はターゲットから金銭を得るために、有名人の写真を悪用した偽広告を使います。
偽のSNS広告は、有名人の無料投資教室に関する内容が多い点が特徴です。広告をタップすると、LINEの友達登録に誘導され、暗号資産の取引をはじめとした投資を持ちかけられます。
有名人の評判やファンの著名人に対する信頼を利用し、金銭を騙し取る手口に注意が必要です。広告に有名人が使われているだけで、安易に信用することは危険です。
「必ず稼げる」といった広告文句も投資詐欺の特徴であり、偽物かどうかの判断基準の一つにできます。
有名人を利用したSNS広告での投資勧誘は、詐欺を疑って内容が本物かどうか見極めましょう。
LINEの投資グループに招待する
有名人をかたったSNS型詐欺では、LINE投資グループに招待する手口も使われます。
詐欺師がターゲットを投資グループに招待してからお金を奪うまでの流れは、以下のとおりです。
- サクラが投資で儲けたと投稿する
- アシスタントを名乗るサクラが投資口座への入金をすすめる
- 偽の利益の一部をターゲットの口座へ振り込む
- ターゲットから出金を依頼されると手数料を要求する
- 手数料を受け取ったあと連絡を断つ
グループ内の複数のサクラとともに、ターゲットから金銭を奪おうと行動します。投資にはリスクがあり、必ず稼げるといったうまい話はないことを理解しておくと、詐欺を見分けられます。
SNS広告からLINEの投資グループに誘導された場合は、詐欺を疑いましょう。
有名人のなりすましアカウントで投資勧誘する
有名人になりすましたアカウントで投資を勧誘する点も、SNS型投資詐欺の手口の一つです。詐欺師は有名人の立場や世間の評判を利用し、ターゲットの金銭を騙し取ります。
ターゲットが詐欺広告を選択すると、SNSアカウントの送信画面から有名人をかたる人物とユーザー情報の交換を促されます。SNSをとおして連絡するなかで、投資を理由にお金を要求されますが、有名人をかたる人物は偽物です。
詐欺師は「利益が出た」と言い、出金手数料としてお金を追加で騙し取る事例もありました。
有名人になりすましたLINEアカウントで、存在しない暗号資産の投資をすすめるケースもあり、注意が必要です。
有名人自身がSNSでなりすましアカウントに注意喚起している場合もあるため、こまめに公式情報を確認しましょう。
有名人をかたるSNS型投資詐欺の見分け方
有名人をかたるSNS型投資詐欺の見分け方は、以下の5点です。
- うまい投資話を安易に信用しない
- 有名人の名前を検索する
- 有名人のアカウントが認証されているか確認する
- 金融庁の登録を受けているか確認する
- 個人口座への振り込み依頼に注意する
見分け方を確認しておくと、詐欺に巻き込まれるリスクが低減でき、被害も防げます。
うまい投資話を安易に信用しない
有名人をかたった相手の話す内容で、SNS型投資詐欺かどうか見分け可能です。詐欺師はターゲットからお金を奪うために、うまい投資話を持ちかけます。
詐欺師はリスクの説明をせず、「元本保証する」「必ず儲かる」などの言葉を使い、投資へ誘います。利益が確実に出ると思わせて、金銭を騙し取ることが、詐欺師の目的です。
将来に向けてお金を増やしたい気持ちにつけ込み、「特別に教える」と言って投資へ誘うケースもあります。
必ず儲かるうまい話はないと理解し、「必ず利益が出る」と投資をすすめる相手は警戒しましょう。
有名人の名前を検索する
SNS型投資詐欺かどうかは、有名人の名前を検索すると判別可能です。
詐欺広告では、内容に信ぴょう性を持たせるため、有名人の名前や写真が勝手に使われます。有名人をインターネット上で検索すると、自身の写真と名前が詐欺に使われていると注意喚起を行なっている場合があります。
注意喚起がないケースでも、公式サイトで広告の投資プロジェクトを遂行しているかを確認し、慎重な判断が重要です。
有名人が無償で投資を教えることはないため、広告が出てきた際は、名前を検索して詐欺かどうか見極めましょう。
有名人のアカウントが認証されているか確認する
SNS型投資詐欺の見分け方は、有名人のアカウントが認証されているかを確認することです。
SNSでは公式と認定されたアカウントに特定のマークが付くため、すぐに本物かどうかわかります。有名人のアカウントに公式マークが付いているかどうかも、アカウントが安全かどうか見極める材料の一つです。
料金を支払うと認証バッジをもらえるSNSもあるため、公式マークが付いていても安心とは言い切れません。LINE公式アカウントは個人でも無料開設でき、運営会社の認証は受けていない点にも注意が必要です。
有名人から投資勧誘された場合は、アカウントの公式マークだけでなく投稿内容も確認しましょう。
金融庁の登録を受けているか確認する
有名人をかたったSNS型投資詐欺かどうか見分けるためには、投資先が金融庁の登録を受けているか確認してください。
投資勧誘は、金融庁の許可を受けた事業者に限られており、未登録の者が金融商品をすすめることは法律違反です。
投資詐欺では、「金融庁から認可や許可、委託を受けている」とかたる手口もあり、注意が必要です。公的機関が投資をすすめたり、勧誘に似た業務を民間業者に委託、指示したりすることはありません。
詐欺師は、金融庁の登録を受けていると嘘をつき、金銭を騙し取る場合もあります。投資勧誘を受けた際は、取引業者が登録を受けているかを金融庁のHPで確認しましょう。
個人口座への振り込み依頼に注意する
個人口座へ振り込みを依頼された場合、有名人をかたるSNS型投資詐欺の可能性があります。事業者や取引所への支払いに、個人名義の口座へ振り込みを依頼されることは不自然です。
投資話が真実であれば、振り込み先に個人口座を指定されたり、送金先が変わったりするケースは少ないと言えます。振り込みごとに金融機関が変わる場合は、不正利用により口座を凍結されている可能性があります。
個人口座への振り込み依頼は、契約相手と名義人が一致しているかを確認してください。異なる際は、口座名義人との関係の問い合わせがおすすめです。
個人口座への入金依頼は詐欺の可能性があると把握し、送金前に名義人や振り込み先を確認しましょう。
SNS型投資詐欺の広告に使われた有名人
SNS型投資詐欺の広告に使われる頻度が高い有名人は、以下のとおりです。
名前 | 肩書 |
森永卓郎 | 経済アナリスト |
堀江貴文 | 実業家 |
西村博之 | 「2ちゃんねる」開設者 |
村上世彰 | 投資家 |
池上彰 | ジャーナリスト |
詐欺師は、経済面で成功している方やお金に精通した人物の画像を使い、広告の信ぴょう性を高めようと企てます。
詐欺によく使われる有名人を把握すると、偽のSNS広告かどうかの判断基準にできます。有名な実業家や投資家が勧誘してきた際は、詐欺を疑いましょう。
有名人を利用したSNS型投資詐欺の対処法
有名人を利用したSNS型投資詐欺に遭った際の対処法は、以下の2点です。
- 詐欺師の情報や被害状況をまとめる
- 詐欺広告を保存する
投資詐欺の対処法を知っておくと、被害に遭った際も冷静に行動できます。
詐欺師の情報や被害状況をまとめる
有名人を利用したSNS型投資詐欺に遭った際は、詐欺師の情報や被害状況をまとめましょう。以下の証拠を集めて時系列にまとめると、専門機関への相談がスムーズです。
- 詐欺師のSNSアカウント
- 投資詐欺に遭った経緯
- 詐欺口座の情報
被害の証拠を十分に集めると、勧誘手口や詐欺師の身元を明らかにできる場合があります。詐欺師は、やり取り内容やSNSアカウントをすぐに削除する可能性があるため、怪しいと感じた時点で証拠を集めましょう。
詐欺広告を保存する
詐欺広告を保存することも、有名人をかたるSNS型投資詐欺の対処法の一つです。
有名人の写真や名前を利用している箇所や、投資の利回りをアピールしている文言は、詐欺の証拠として重要です。
広告内容が表示されているウェブページを、スクリーンショットや画面録画で記録しましょう。広告文句や使用されている有名人の画像、リンク先を漏れなく撮影してください。SNSやウェブサイト上の広告は、表示期間が限られている点に注意が必要です。
被害回復に向けて詐欺広告の内容を詳細に記録し、専門機関に相談する際に証拠として提出しましょう。
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有名人をかたるSNS型投資詐欺の相談先
有名人をかたるSNS型投資詐欺の相談先は、以下の4つです。
- 消費生活センター
- 金融機関
- 警察
- 弁護士
被害に遭った際は、専門機関から解決に向けたアドバイスを受けましょう。専門機関によって対応できる内容が異なるため、特徴を理解して、最適な専門機関へ相談してください。
消費生活センター
有名人を利用したSNS型投資詐欺は、消費生活センターに相談でき、解決に向けたサポートが受けられます。
消費者ホットライン 「188」に連絡すると、相談員が対応方法への助言や、ほかの専門機関を紹介してくれます。開所していない場合でも、国民生活センターに繋げてくれるため相談可能です。
消費生活センターは、被害の解決に向けた返金交渉のサポートも行なっています。しかし、法的拘束力はなく、被害を回復できない可能性がある点に注意が必要です。
SNS型投資詐欺に遭った際は、消費生活センターに連絡して今後のアドバイスを受けましょう。
金融機関
有名人を利用したSNS型投資詐欺に遭い、お金を振り込んでしまった際は、金融機関に相談してください。被害金の振り込みに使用した金融機関に連絡すると、詐欺師の口座を凍結してもらえる場合があります。
加害者の口座に資金を振り込んだケースは、振り込め詐欺救済法が適応され、被害回復分配金を受け取れる可能性があります。振り込め詐欺救済法は、犯罪やヤミ金融などで使用された口座が対象で、滞留しているお金を支払う手続きを定めた法律です。
詐欺師の口座残高が少ない場合、被害金の全額は取り戻せない点には注意してください。金銭を移動される前の対応が必要であるため、すみやかに金融機関へ相談しましょう。
警察
有名人を利用したSNS型投資詐欺に遭った際の相談先に、警察があります。警察に相談するメリットは、犯人特定や逮捕につながる可能性がある点です。犯人が逮捕されると、直接返金請求ができ、被害回復が可能です。
警察相談専用電話「#9110」番は、投資詐欺かどうか自身で判断できない場合でも利用でき、被害内容に応じてアドバイスしてくれます。
警察相談専用電話で詐欺と判明した場合は、証拠を持って警察に被害届を提出しましょう。刑事事件と認定された場合は、詐欺師逮捕に向けて捜査が開始されます。
有名人をかたったSNS型投資詐欺は、犯人逮捕に向けて警察に相談し、解決を目指してください。
弁護士
有名人を利用したSNS型投資詐欺に遭った際は、弁護士への相談がおすすめです。弁護士に依頼すると被害者の代わりに、返金請求に必要な書類作成や訴訟準備などを行なってくれます。
弁護士は、自身のケースが返金できるかどうか判断でき、解決に向けた段取りも提案可能です。無料相談を受け付けている事務所もあり、費用を心配せずに助言をもらえる点も、弁護士に依頼するメリットです。
返金を求める際は、投資詐欺の手口を熟知した弁護士へ被害回復の手続きを依頼してください。詐欺師は訴訟や逮捕を恐れているため、弁護士が関わっていると知った段階で返金に応じる可能性があります。
弁護士に依頼し、負担を軽減しながら、被害金を取り戻すサポートを受けましょう。
有名人をかたるSNS型投資詐欺は当事務所へ
有名人になりすましたSNS型投資詐欺に遭った際は、被害回復を諦めずに当事務所へご相談ください。当事務所は投資詐欺の返金請求に力を入れています。
遠くにお住まいの方でも、ご相談はメール・LINE・電話にて受け付けています。当事務所は着手するまで無料で相談を受け付けているため、不安や疑問を解消してからご依頼可能です。
有名人を利用したSNS型投資詐欺にお悩みの方は、ぜひ一度当事務所の無料相談をご活用ください。