X(旧Twitter)を利用した詐欺の手口に注意しましょう。
Xを利用した詐欺は巧妙化しており、手口を知らないままでは詐欺に遭うかもしれません。実際、警視庁のHPにはSNSでの詐欺被害の注意喚起があります。
X詐欺の手口や対策、被害に遭った際の対処法についてまとめました。「これってX詐欺かも?」と不安な方はぜひチェックしてください。
X(旧Twitter)を利用した詐欺の手口
Xを利用した詐欺の手口は、主に以下の4つです。
- お金配り詐欺
- フィッシング詐欺
- ペイペイ倍増詐欺
- チケット詐欺
巧妙化するX詐欺の手口を知っておくことで、被害に遭うリスクを軽減できるでしょう。Xを利用している方はぜひチェックしてください。
お金配り詐欺
Xを利用した詐欺の手口としてお金配り詐欺があります。お金配り詐欺は被害者が無自覚に犯罪者になってしまう手口です。
お金配り詐欺の特徴として、以下の流れのように被害者が二人いる点が挙げられます。
- 詐欺師が「お金を配る」とポストしてターゲットAの口座番号を聞き出す
- Aを信用させるために数万円振り込む
- 詐欺師がAになりすましてターゲットBに近づく
- Bを騙してAの口座に大金を振り込ませる
- Aに「間違えて大金を振り込んだ」と代理人によるお金の受け取りを申し出る
- Aが代理人(詐欺師)にBのお金を渡してしまう
結果的にターゲットAは知らぬ間に「詐欺の運び屋(受け子)」になってしまいます。
フィッシング詐欺
Xの名を騙ったフィッシング詐欺にも注意しましょう。
フィッシング詐欺は、偽サイトにメールアドレスやパスワードを入力させて情報を抜き取る手口です。Xの名を騙るメールやDMが届き、添付されているURLやファイルを開くと偽サイトが表示されます。
最近出てきた手口は、Xの投稿画像から偽サイトへの誘導です。アカウントを乗っ取られる危険性があるため、送り主が信用できないメールやDMに警戒してください。
ペイペイ倍増詐欺
Xで注意するべき手口の一つはペイペイ倍増詐欺です。ペイペイ倍増詐欺に引っかかるとお金を騙し取られてしまいます。
ペイペイ倍増詐欺では、まず詐欺師が「ペイペイでお金を送ってくれたら倍増して返します」とポストします。実際に送金するとXでブロックされ、お金は返ってきません。
詐欺師は「送金実績を積みたい」ともっともらしいことを言いますが、見ず知らずの相手にお金を払ってまで送金履歴を増やしたい方はいないでしょう。
ペイペイで「お金を倍増します」というポストを見ても、安易に連絡しないようにしてください。
チケット詐欺
Xではチケット詐欺にも注意しましょう。チケット詐欺は、アイドルや歌手のチケット販売を装って代金を騙し取る手口です。
チケット詐欺の手口は、まずXで詐欺師が「チケットが余ったので安く譲ります」とポストします。特徴的なのが必ず先払いを要求する点です。チケット代を振り込むとアカウントがブロックされます。
チケット詐欺の恐ろしさは被害がチケット代だけでは済まない点です。現地でチケットを受け取る約束をしていると、会場に行くまでにかかった時間・交通費が無駄になってしまいます。
X(旧Twitter)詐欺の対策6選
X詐欺の手口への対策6選を以下にまとめました。
- お金配りに応募しない
- 初期アカウントは信用しない
- フォロワー数やアカウントを確認する
- 過去のポストを検索する
- 不用意にリンクにアクセスしない
- ポストの画像をタップする際は注意する
X詐欺被害に遭うと貴重なお金や時間を失ってしまいます。後悔する前にしっかりと対策を確認しましょう。
1.お金配りに応募しない
お金配りに応募しないことがX詐欺の手口への対策になります。
「お金を配るポスト」はほとんどが詐欺です。以前にZOZO創業者の前澤社長のお金配りが有名になりましたが、本当にお金配りをするアカウントはほとんど存在しません。
間違って大金を振り込むという点も怪しいといえます。Xでつながっている相手から「間違って振り込んでしまった」と言われた場合は、銀行の組戻し手続きを依頼するように伝えましょう。
組戻しとは振込手続が完了した後に、ご依頼内容に誤りがある、または振込を取り消したい等の理由で、振込資金をお客さまにご返却することを「組戻し」といいます。
お金配り詐欺という手口がある以上、「お金を配ります」というポストには応募しないようにしてください。
2.初期アカウントは信用しない
X詐欺への対策として初期アカウントは信用しないことが大切です。初期アカウントから連絡がきた際は、X詐欺の手口と類似点がないか注意しましょう。
お金を配ったりチケットを譲ったりする場合、通常であれば普段から使用しているアカウントを利用します。チケットが余った際に、人に譲る目的でわざわざXに新規登録する方はあまりいません。Xでチケットを譲るにしても、普段から交流のあるフォロワーに譲ることが一般的でしょう。
お金配りやチケット販売をしている初期アカウントは詐欺師かもしれません。以前にアカウント主が詐欺を行い凍結されたため、新規登録した可能性もあります。初期アカウントとのお金の取引は控えましょう。
3.フォロワー数やアカウントを確認する
フォロワー数やアカウントを確認することもX詐欺の対策になります。詐欺師の手口として詐欺用の初期アカウントを運営していることがあるためです。
フォロワーは数と同時に内容もチェックしましょう。信用できそうなユーザーとつながっているか、つながりに一貫性があるかどうかがポイントです。
アカウントのフォロー先も確認しましょう。Xでチケット販売を行なっている場合、フォロワーは同じアーティストのファンや音楽が好きなユーザーであることが一般的です。
チケット元のアーティストをフォローしていない場合、チケットを購入するファンである可能性は低いといえます。
4.過去のポストを検索する
X詐欺の手口だと感じるアカウントがあった際は、過去のポストを検索してみましょう。
お金配りやペイペイ倍増のポストばかりしているアカウントは、詐欺師の可能性があります。アーティストのライブや新作に関する投稿がまったくないにもかかわらず、チケット販売ばかりしているアカウントも詐欺を疑いましょう。
ただし、チケット販売に関しては専用アカウントを運営している方もいます。疑わしいアカウントすべてが詐欺師ではないことを認識しておきましょう。
Xのスマホアプリであればアカウント画面の左上から過去ポストを検索できます。ぜひX詐欺対策に活用してください。
5.不用意にリンクにアクセスしない
不用意にリンクにアクセスしないこともX詐欺への対策です。
フィッシング詐欺の手口は巧妙化しているため、XのDMやメールには警戒心を持ちましょう。Xからメールが届いた場合はドメインを確認してください。
Xのヘルプセンターには、以下のように記載されています。
Xのメールはすべて@X.comまたは@e.X.comドメインから送信されます。
DMが届いた場合は送信元のアカウントが信頼できるかをチェックしましょう。少しでも怪しいと感じるメールやDMのリンクは開かないようにしてください。
6.ポストの画像をタップする際は注意する
X詐欺への対策の一つが、ポストの画像をタップする際に注意することです。最近ポストの画像をタップするとスパムサイトに飛ぶという手口の詐欺が横行しています。
Xでは、URLがポストに出ずにサムネイル画像の左下に小さく表示される仕様です。リンクがついていると気付かず画像をタップしないようにしましょう。
注意したいのは画像を拡大しようとしてタップしてしまう点です。写真を4枚並べたように見せかける画像にスパムリンクがついているケースが増えています。画像をタップする際は左下にURLの記載がないか注意が必要です。
以下の記事では、X(旧Twitter)詐欺を行う詐欺師の特徴やX(旧Twitter)詐欺を防ぐ方法について詳しく解説しています。
本記事と合わせて読むことで、X(旧Twitter)詐欺についての理解が深まります。
ぜひご覧ください。
X(旧Twitter)詐欺への対処法
X詐欺の手口は巧妙化しているため、以下の対処法をチェックしておきましょう。
- X(旧Twitter)の運営に報告する
- 金融機関へ連絡する
- 警察に被害届を提出する
- 弁護士へ相談する
Xで詐欺に遭ったあとは二次被害に注意してください。一度詐欺師に騙されると「詐欺に引っかかった人」のリストに載ってしまう可能性があります。
お金を騙し取られたあとに、新たな詐欺師から「被害金が返ってきますよ」というメールやDMが届くかもしれません。信用すると、再びお金を騙し取られてしまいます。X詐欺の件は必ず信用できる相談先を探してください。
X(旧Twitter)の運営に報告する
X詐欺に遭った場合はXの運営に報告しましょう。ほとんどの詐欺手口がXルールで禁止されています。
お金配り・ペイペイ倍増・チケット詐欺は、以下のとおりXルールに違反しています。
非合法な目的で、または違法な活動を促進させるためにXのサービスを利用することを禁じます。これには違法な物品・サービス、および特定の種類の規制物品・サービスの販売、購入、または取引の促進が含まれます。
スパムサイトへの誘導も、以下のとおり違反です。
情報を人為的に拡散または隠蔽したり、Xのユーザー体験を操作または侵害する行為に関与したりする意図で、Xのサービスを利用することは禁じられています。
故意にまたは大きくXルールに反していると判断された場合は、以下のとおりアカウントの永久凍結もあり得るでしょう。
Xルールに著しく違反している行為と判断された場合、アカウントは即座に永久凍結されます。
X詐欺に遭った際は新たな被害者を出さないためにX運営へ迅速に報告してください。
金融機関へ連絡する
X詐欺の手口によって口座番号や暗証番号が漏洩した際は、金融機関へ連絡しましょう。情報漏洩による二次被害を防ぐために口座の停止を検討してください。
金融機関のインターネット・バンキングのIDやパスワードを詐欺師に知られた場合も、口座の停止を考えましょう。X詐欺に遭ってから極力早く、口座がある金融機関に連絡することが大切です。
情報漏洩した口座が個人名義であった場合、被害金が補償される可能性があります。不正な払戻しへの対応については、預貯金者保護法および全国銀行協会の預金等の不正な払戻しへの対応に記載されているとおりです。
警察に被害届を提出する
X詐欺に遭った際は、警察に被害届を提出することを推奨します。被害届が受理されるかは警察の判断によりますが、X詐欺の手口を情報提供できます。
警察に被害届を提出する際は、以下のような詐欺に関する情報をまとめておきましょう。
- 取引日時
- 取引相手の名前や住所
- 自身や相手の口座番号
- 取引時のメッセージ
- 振込票や明細書
注意するべきは、警察署や交番で被害届を提出しても必ず捜査が開始される訳ではない点です。
被害が小規模であったり、警察が忙しかったりすると被害届が受理されないケースがあります。警察以外の相談先を検討しておきましょう。
弁護士へ相談する
弁護士へ相談することもX詐欺に遭った際の対処法です。詐欺専門の弁護士であればX詐欺の手口に精通しているでしょう。
弁護士への相談前に、以下の準備をすることをおすすめします。
- X詐欺の経緯をまとめておく
- 詐欺に遭った日時を控えておく
- メールやXのDMを保存しておく
弁護士への相談は可能な限り迅速に行いましょう。被害金の回収には犯人の特定が必要なため、時間が経つほどお金を取り戻すことが困難になります。
相談先 | 加害者の調査 | 内容証明郵便送付 | 返金交渉 | 訴訟 |
弁護士 | 〇 | ◯ | ◯ | ◯ |
警察 | △ (被害届受理後) |
× | × | × |
上記の表のとおり、弁護士は内容証明郵便の送付や詐欺師との返金交渉に対応可能です。X詐欺を相談すれば被害金の回収に知恵を貸してくれるでしょう。
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X(旧Twitter)詐欺は当事務所へ
X詐欺に遭った際は弁護士への相談を推奨します。過去に比べX詐欺は、お金配り詐欺やペイペイ倍増詐欺など手口が巧妙化してきました。被害金を回収するためには、法律や詐欺の知識が豊富な専門家の助けが必要でしょう。
弁護士は法律の専門家です。詐欺専門家の弁護士であれば、近年のX詐欺の手口に詳しいでしょう。
当事務所の弁護士は詐欺被害者を救済するための専門知識を有しています。長年培ってきた経験を活かし、徹底した情報収集が可能です。
X詐欺に遭った際はぜひ一度当事務所の無料相談をご利用ください。