芸能人になりすます投資詐欺が急増！SNSを利用した手口に注意

芸能人になりすます投資詐欺がSNSで急増

SNSで芸能人になりすました相手からの投資詐欺被害が急増しています。

芸能人の名前が投資詐欺に悪用される理由は、以下のとおりです。

 
芸能人の名前を利用することで、ターゲットの興味を引きつけられます。時間や労力をかけずに効率良くお金を騙し取れるため、近年増えている詐欺手法です。

芸能人を利用したSNS型投資詐欺の手口

芸能人を利用したSNS型投資詐欺の手口は、以下のとおりです。

 
多発している詐欺の手法を知り、被害を防ぎましょう。

1.SNSのなりすまし広告で勧誘する

芸能人の名前を利用したSNS型投資詐欺は、なりすまし広告で勧誘する手口を多く使います。なりすまし広告は、有名人の名前や画像を無断で使ってユーザーを騙す悪質な手口です。

詐欺師は投資や事業の権威である芸能人を装い、SNSで「簡単に儲かる投資話」「成功者の秘密」などといった宣伝をします。なりすまし広告による詐欺は、FacebookやX、Instagramなどの多様なSNSで蔓延しています。

広告をクリックすると、LINEの友だち登録やオープンチャットへの誘導といった詐欺の導線となる恐れがあり危険です。

「儲けている芸能人の話を聞いてみたい」と詐欺につながる広告を信じる方が増えているため、注意しましょう。

2.LINEグループへ誘導する

LINEグループへの誘導は、芸能人になりすましたSNS型投資詐欺の手口の一つです。

Meta社が運営するSNSに掲載されたなりすまし広告の99％以上が、以下のような手口でLINEに誘導しているとの報告があります。

 
LINEグループ内で、ほかの参加者の成功体験や利益が共有されると安心する方もいるでしょう。しかし、限られたメンバーと閉鎖的なコミュニケーションを繰り返すことで、信用できるグループだと思い込む可能性があるため危険です。

芸能人を装う相手からLINEへ誘導されても、決して参加しないでください。

3.投資講座に参加させる

芸能人を装った詐欺師は、ターゲットをLINEグループ内の投資講座へ参加させる手口を使います。

講座で、投資詐欺師が用意した架空の成功事例や専門的な知識を教えることで、グループや偽の芸能人に対する信頼を深めます。

先生と呼ばれる、グループメンバーが盲信する人物が登場する場合もあるでしょう。しかし、先生を崇めるメンバーの多くはターゲットを騙すためのサクラです。

講座を受けた方は特別な情報を得られたと思い込み、出資をはじめる準備をします。投資講座では少額の参加費や教材費を要求されるケースもあるため、詐欺に気付くきっかけにしてください。

4.架空の証券口座に出資を指示する

架空の証券口座に出資を指示することも、芸能人を利用したSNS型投資詐欺の手口です。

ターゲットの信頼を得た詐欺師は「利益が確実に出る」と謳い、架空の証券口座への出資を勧めます。実在する証券会社のロゴを盗用したり、公式によく似た偽サイトを作ったりする用意周到な詐欺師もいます。

「チャンスは今しかない」と言われた方は、儲ける機会を逃したくない一心で指定された口座に多額の資金を振り込むでしょう。詐欺師は、ターゲットに嘘の利益を報告して追加出資を促します。

利益に目がくらむと詐欺師の怪しさに気付けないため、冷静な第三者への相談を考えてください。

5.出金時に手数料を提示する

芸能人を騙るSNS型投資詐欺の手口の一つは、出金時に手数料を提示することです。

偽の投資による利益を信じたターゲットが出金を希望すると、詐欺師は手数料や税金の支払いが必要だと主張して拒否します。手数料は通常の取引では考えられないほど高額であり、支払わなければ出金できないと脅されます。

すでに多額の資金を投じた方は、損失を恐れて手数料を支払ってしまうでしょう。しかし、支払い後も出金には応じてもらえません。

利益を出金するために多額のお金を要求された時点で詐欺を疑い、追加入金は避けてください。

6.音信不通になる

芸能人を騙る投資詐欺師は、ターゲットからお金を騙し取ったあとに音信不通となります。

LINEグループや相手のSNSアカウントが削除されたことで、多くの方は被害に気付きますが、詐欺師の痕跡はほとんど残っていません。

SNS上のやり取りのみで詐欺に遭った場合、相手の身元特定は非常に困難です。SNSやインターネットでの儲け話は、対面での投資勧誘以上に注意が必要です。

芸能人になりすました投資詐欺に遭った際は、相手が奪ったお金を隠したり使い切ったりする前にいち早く対処しましょう。

芸能人を利用した投資詐欺の被害事例

芸能人を装った投資詐欺の被害事例を紹介します。勧誘する投資に権威性を持たせるため、金融アナリストや実業家の名前が使われるケースが多く見られます。被害額が高額になることも多く注意が必要です。

実際の被害事例を参考に悪質業者を避け、大切な資産を守りましょう。

事例①

2024年7月に、SNSで芸能人になりすまして投資詐欺を働き、1,500万円を騙し取った中国国籍の男が逮捕された事例を紹介します。

容疑者は2ヵ月にわたって堀江貴文氏になりすまし、被害者を金や銀の取引に勧誘しました。被害者が詐欺グループと接点を持ったきっかけは、インターネットの投資動画を閲覧していた際に表示された広告をクリックしたことです。

事例からわかるとおり、通常の動画に紛れた詐欺広告のクリックが多大な被害につながります。SNSやインターネット広告を通じた投資勧誘には注意が必要です。不審な連絡や誘いには応じず、詐欺のリスクを避けることが重要です。

参考：堀江貴文氏になりすましたSNS投資詐欺で中国籍の男逮捕｜Yahoo!ニュース

事例②

茨城県では、会社役員の70代女性が、芸能人になりすました投資詐欺師から約7億円を騙し取られた被害が発生しています。

女性は、経済アナリストの森永卓郎氏になりすましたLINEアカウントから投資に勧誘されました。森永卓郎氏を名乗る人物から紹介を受けたアシスタントの指示で、投資アプリのインストールや44回の振込を行い、被害に遭っています。

LINEアカウントに本人の顔写真が無断使用されていたため、被害女性は偽物だと気付きませんでした。

芸能人になりすます投資詐欺師は、本人の画像や動画を用いて精巧な偽アカウントを作成します。芸能人に儲け話を教えてもらえることはあり得ないと認識し、接触された際はまず疑いましょう。

参考：著名人になりすました投資詐欺で7億円被害・茨城の70歳女性｜日本経済新聞

芸能人を騙る投資詐欺を回避する方法

芸能人を装う相手からの投資詐欺を回避する方法は、以下のとおりです。

 
詐欺の対策を知っておき、甘い勧誘を受けた際は毅然と対応してください。

SNS広告を安易にクリックしない

芸能人を騙る投資詐欺を回避するためには、SNS広告を安易にクリックしないことが大切です。

警察庁の報告によると、SNS型投資詐欺の被害者の半数ほどが、バナー広告で犯人と接触しています。バナー広告とは、画像や動画などを用いたインターネット広告のことです。

SNSのDMやグループ招待による手口も増えていますが、バナー広告の被害と比べると半数以下です。SNS広告を無視すれば投資詐欺の多くを防げると心得て、決してクリックしないように気を付けましょう。

芸能人からのDMは詐欺だと認識する

芸能人からのDMは怪しいと認識することで、投資詐欺の被害を防げます。「あなただけに特別な投資法をレクチャーする」といった文言でDMを送る手口は、詐欺の常套手段です。

芸能人がまったく面識のない一般人に投資方法を親切に教えることは不自然です。権威性のある芸能人から「あなただけ」「特別に」と言われたと思い込み舞い上がり、冷静な判断力を失わないよう注意しましょう。

芸能人本人だけでなく、マネージャーやアシスタントになりすましてコンタクトを図るケースも増えています。

SNSで投資初心者として発信しているアカウントは詐欺のターゲットにされやすいことから、特に警戒してください。

投資を勧める芸能人の公式情報を調べる

詐欺被害に遭わないためには、投資を勧める芸能人の公式情報を調べることも重要です。

芸能人が投資を勧める広告を見た際は、インターネットで公式情報を調べましょう。以下の方々のように、自身の画像や動画が詐欺に使われていることを発表している芸能人も多く存在します。

 
投資を勧める情報元が公式アカウントかどうかを確認してください。DMを送ってきた芸能人のアカウントに認証マークがあるか確かめることも有効です。

LINEの友だち自動追加をオフにする

LINEの友だち自動追加をオフにすると、芸能人を騙る相手からの投資詐欺を回避できる可能性があります。

LINEは、自身の端末に登録されている連絡先の相手を、自動的に友だちに追加する機能を備えています。何らかの方法で知られてしまった電話番号で詐欺師に友だち登録され、偽の投資グループやオープンチャットへ勧誘される恐れがあるため危険です。

警察庁の調査によると、投資詐欺被害における犯人との連絡ツールは9割以上がLINEです。

LINEの設定から、「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」をオフにしましょう。友だち自動追加をオフにすることで、知らないうちに詐欺師とコンタクトをとってしまう事態を避けられます。

取引相手が金融庁に登録があるか確認する

芸能人を利用した投資詐欺の被害に遭わないために、勧められた業者が金融庁に登録されているかを確認してください。

日本で金融商品を取り扱う業者は、金融庁への登録が必要です。登録には、投資者のお金を預かる適切な体制が整えられているかや十分な資本金があるかなど、多くの規定を満たす必要があります。金融庁登録のない相手は大半が詐欺業者だと考えましょう。

登録業者は、金融庁ホームページの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認できます。ファイルを開き、「Ctrl」キーと「F」キーを同時に押して業者名を入れるだけで検索可能です。

わずかな手間で被害が防げるため、芸能人を名乗る相手に投資勧誘された際は必ず調べましょう。

個人口座への送金指示には応じない

芸能人を騙る相手から個人口座への送金を指示された際は投資詐欺を疑い、応じないでください。法人や金融会社を名乗って出資を勧めながら、入金指定先が個人口座であるケースは高い確率で詐欺です。

振込のたびに指定される口座が変わるケースにも注意が必要です。入金先の頻繁な変更の理由には、詐欺行為による凍結や、売買された銀行口座の不正利用といった背景が挙げられます。

送金前に必ず相手の信用性を確認し、不審な点があればすぐに取引を中止しましょう。

芸能人を利用した投資詐欺への対処法

芸能人を利用した投資詐欺の被害に遭った際は、以下の対処法を推奨します。

 
迅速な行動によって返金や問題解決の可能性が高まります。

消費生活センターに相談する

芸能人を騙った投資詐欺に遭った場合は、消費生活センターに問い合わせてください。消費生活センターは、日常で起きるさまざまなトラブルを相談できる機関です。

専門相談員は、解決策の助言や業者との交渉の仲介を行います。消費生活センターで解決できない複雑なトラブルの場合は、専門機関を紹介してくれます。

消費者ホットライン「188」へ電話をかけて最寄りの窓口を案内してもらってください。被害状況や詐欺師とのやり取りなどの情報を整理しておくと、スムーズに相談できるでしょう。

一人で問題を抱えたままにせず専門機関へ相談することで、今後の対策も明確になります。被害解決のために何をすれば良いかわからない方は、消費生活センターへの相談をおすすめします。

金融機関に口座凍結を依頼する

芸能人を装う投資詐欺に巻き込まれた際は、金融機関に口座凍結を依頼しましょう。

詐欺師が入金先に指定した銀行に連絡すると、振り込め詐欺救済法に基づき、犯罪に使用された口座を凍結できます。凍結された口座に残っていたお金は被害回復分配金にあてられ、被害人数で分割した額が手元に返ってくる可能性があります。

凍結依頼を通すには詐欺を立証する必要があるため、弁護士に証拠集めや書類作成などの協力を仰ぐことも重要です。

早急に行動しなければ、詐欺師がお金をほかの口座に移動させて逃亡する危険があります。入金した口座の情報や振込明細などを保存し、すみやかに申請してください。

投資詐欺に強い弁護士に相談する

弁護士への相談は、芸能人を装った投資詐欺の対処法として有効な手段です。投資詐欺に強い弁護士であれば実績や知見が豊富なため、問題解決の糸口が見つかるでしょう。

弁護士は返金請求から口座凍結、刑事告訴まで幅広い対応が可能です。法的手段をとって相手と交渉したい場合は、被害解決に関する手続きに専門知識が必要なため、弁護士の協力が不可欠です。

複雑な詐欺に巻き込まれていても、弁護士であれば適切な解決方法を提案できます。

芸能人を装った投資詐欺は損害が高額になるケースも多く見受けられますが、弁護士は被害額にかかわらず受任できます。一人で悩んでいる方にとって心強い味方となるでしょう。

依頼料が心配な方は無料相談を行なっている事務所がおすすめです。

芸能人を騙った投資詐欺は当事務所へ

芸能人を騙った投資詐欺の被害は、当事務所へご相談ください。投資詐欺に知見のある弁護士が被害に遭われた方の力になれるよう尽力いたします。ご相談者様の要望に応じて、返金請求や口座凍結、刑事告訴などの手続きも可能です。

LINEやメール、電話で無料相談を受け付けています。ぜひ一度当事務所へお問い合わせください。

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