MT5を使用した恋愛投資詐欺が急増中！手口や対処法と被害事例

MT5とは

MT5とは、ロシアのメタクオーツ社が開発した「MetaTrader5」の略称で、以下の特徴を持つFX取引ツールを指します。

 
MT5自体は正規の自動売買ツールであり、詐欺商材ではありません。

ただし、MT5への入金勧誘により、トレーダーからお金を騙し取ろうとする詐欺師が増加している点には注意が必要です。

MT5詐欺の手口

MT5詐欺の代表的な手口として、以下の5点が挙げられます。

 
MT5の勧誘を受けた際は、相手の言動が詐欺師の手口に該当していないか確認しましょう。

マッチングアプリやSNSで勧誘する

MT5詐欺師の多くはマッチングアプリやSNSでターゲットを勧誘します。

詐欺師の特徴は、以下のとおりです。

 
ターゲットと恋愛関係を築いたうえでMT5詐欺をはたらくケースが増加しています。相手に恋愛感情を持つと、怪しい内容であっても不審感を持たずに勧誘に乗ってしまう可能性が高まるため、非常に危険です。

マッチングアプリやSNSで知り合った人物からMT5を勧められた際は、相手と恋人関係であっても詐欺だと判断してやり取りをやめましょう。

LINEグループで海外FX業者を紹介する

MT5詐欺の一つに、LINEグループで海外のFX業者を紹介する手口があります。詐欺をはたらくLINEグループの特徴は、以下のとおりです。

 
LINEグループ上で詐欺の首謀者とサクラが共謀し、ターゲットに口座開設を勧めます。

詐欺を目的としたLINEグループで紹介される業者は、金融庁の登録を受けていないケースがほとんどです。無認可業者のもとでの口座開設は、お金を騙し取られる危険性が高まるため注意が必要です。

見知らぬ業者から海外口座の開設を促された際は詐欺を疑い、相手の会社情報に不審点が存在しないか調査すると被害に遭うリスクを減らせます。

出金時に税金の前払いを請求する

利益を出金する際、以下のように税金の前払いを請求してくるMT5詐欺の手口があります。

 
大前提として、FX取引には源泉徴収制度が存在しない点を覚えておきましょう。

源泉徴収制度がない場合は、所得（利益）にかかる税金は自身で税務署に申告する必要があります。FX事業者に対して税金を支払う必要はありません。

FXの利益の出金時に税金の支払いを請求された場合、相手は詐欺業者であるため速やかに相談機関に話をしてください。

口座凍結を理由に保証金の支払いを請求する

MT5詐欺の典型的な手口として、口座凍結を解除するために保証金を請求する手法があります。保証金を請求する際の代表的な文言は、以下のとおりです。

 
口座凍結の理由を一切説明せずに保証金を請求してくる事業者も存在します。

相手が詐欺業者の場合は、保証金を支払っても凍結が解除されなかったり、口座が使用できなくなったりするケースがほとんどです。支払いに応じる前に消費生活センターや弁護士に相談すると、お金を騙し取られずに済むでしょう。

出金させずに姿をくらます

MT5詐欺では、利益を出金できないまま相手と音信不通になるリスクがあります。

詐欺師は自身の本名や住所などの個人情報をターゲットに教えず、警察や弁護士が介入しようのない状態を作り出します。必要な分のお金を騙し取ったり、ターゲットが詐欺だと気付いたことを察知したりした際に逃げ出す可能性があるため、注意しましょう。

自身が陥っている状況が詐欺だと確信した場合は、下手に詐欺師に干渉しないことがポイントです。判明している詐欺師の身元情報や被害状況を整理したうえで、即座に相談機関へ話をし、被害拡大を防止してください。

MT5詐欺の被害事例

インターネットや質問サイトなどで検索すると、MT5に関連した詐欺被害が多いことが分かります。

MT5を利用した詐欺の代表的な事例における手口や被害状況などを参考にして、対処法や回避方法について考えてみましょう。

マッチングサイトでの勧誘

被害者は、Yahoo!パートナーと呼ばれるマッチングサイトで知り合ったイギリス在住の女性に騙され、MT5詐欺に遭いました。MKNDY Ltdという架空の事業者で口座を開設し、最終的に994万円を騙し取られています。

マッチングサイトでMT5の勧誘にあわせて口座開設をさせようとする手口は、詐欺師の常とう手段です。加害者が外国在住である点も、MT5詐欺の特徴に該当します。

加害者が海外にいる場合、個人で相手の身元情報を特定して直接返金交渉をすることは困難です。詐欺被害に遭った際はすぐさま弁護士に相談し、対処法についてアドバイスを求めると良いでしょう。

SNSで繋がった相手からの勧誘

Facebookで意気投合した相手の親戚からMT5の勧誘を受け、結果的に大きな損害を負った事例を紹介します。

 
すでに総額1億円以上の被害を負っている大規模な事例です。短期間で莫大な利益を上げさせることでターゲットの信用を得たあと、理由をつけて費用を請求する手口は非常に悪質です。

初回の口座凍結で不審感を抱いていれば、被害額を抑えられた可能性があります。

ネイルサロン経営者からの勧誘

マッチングサイトで出会った自称ネイルサロン経営者の女性からMT5の勧誘を受け、詐欺被害に遭った事例もあります。被害者は口座開設する際、「最高ランクに設定すると免税できる」と伝えられ、案内通りに手続きを進めたところ最終的に950万円を騙し取られました。

「税金免除」という特典は極めて不審で、FXへの理解が浅いターゲットに対しての使用が想定される文言です。

FXで利益が上がった場合は所得税が課される仕組みになっています。悪徳業者の甘い言葉に惑わされないよう、FXや詐欺への理解を深めて身を守る必要があります。

MT5詐欺に遭った場合の対処法

MT5詐欺に遭った際の対処法は、以下のとおりです。

 
詐欺師はターゲットからお金を騙し取ったあと、すぐさま姿をくらまします。加害者からお金を取り戻したい場合は逃げられてからでは遅いため、被害に遭ったあとすぐさま対処法を実践する必要があります。

被害状況を整理する

MT5詐欺に遭った際は、以下を参考にすぐさま被害状況を整理しましょう。

 
弁護士への相談や返金手続きの際は被害状況の説明や証拠の提示が必要です。

マッチングサイトからSNSに移行してやり取りしていたり、相手と通話したりした場合は、詐欺師の言動の取りこぼしに注意してください。

同じ被害を受けた方がいないか確認する

自身と同様の被害を受けた方がいないか、インターネットやSNSで調査することも重要です。

MT5詐欺は件数が多く、同じ相手から被害を受けた方がほかにもいる可能性があります。「被害者の会」を見つけられれば、仲間内で情報共有をしたり、サポートし合ったりできます。

MT5詐欺について調査する際は、「会社名 詐欺」「会社名 口コミ」「会社名 被害者の会」のような組み合わせで検索する方法が有効です。

警察に被害届を出す

MT5詐欺師を法的に罰することを希望する場合は、警察への被害届の提出が必要です。被害届が受理されると、警察は加害者の逮捕に向けて捜査をしてくれます。

ただし、民事不介入の原則により、すべての詐欺被害に対して警察が関与するとは限らない点に注意しましょう。民事事件に該当する詐欺の被害届は警察に受理してもらえません。

被害届受理のためには、被害者の会を設立したり、弁護士にサポートを求めたりして工夫を凝らす必要があります。

弁護士に相談する

MT5詐欺で失ったお金を取り返すには、以下の理由から弁護士への相談がベストです。

 
煩雑で負担が大きい返金手続きを代理権がある弁護士に一任できる点は、非常に大きな強みです。時間や自信がない方でも、安心して返金に臨めるでしょう。

MT5詐欺は、投資詐欺や恋愛詐欺に強い弁護士への相談をおすすめします。

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