マッチングアプリにおいて、外国人からの投資詐欺被害が多発しています。
外国人詐欺師はマッチングアプリでターゲットと親交を深め、信頼や好意を寄せられると投資勧誘を行なって詐欺被害に陥れようとします。詐欺師の特徴や手口をあらかじめ理解したうえでマッチングアプリを利用することで、詐欺被害の防止が可能です。
当記事では、投資詐欺をたくらむ外国人詐欺師の特徴や手口、被害防止の方法を紹介します。
マッチングアプリで投資詐欺を行う外国人の特徴とは？
マッチングアプリで投資詐欺を行う外国人には、共通して以下の特徴があります。
- 美男美女を装っている
- 職業が共通している
- 高い年収を自称している
マッチングアプリを利用する際は詐欺師の特徴をあらかじめ把握し、投資詐欺の被害を未然に防止しましょう。
美男美女を装っている
マッチングアプリに潜む外国人詐欺師は美男美女の写真を本人と偽り、プロフィールを設定しているケースがほとんどです。
美男美女の写真を使用してマッチングアプリ利用者からのコンタクト数の増加を図り、投資詐欺のターゲットを増やすことを目的としています。詐欺師は自身の身元を隠すために他人の写真を使用し、詐欺行為を通報された場合の逮捕を免れようとします。
美男美女を装ったプロフィールを見抜くためには、Google画像検索機能やSNSで検索をしましょう。フリー画像や同様の写真を利用したアカウントがいくつも存在する場合、詐欺師である確率が高いと考えられます。
職業が共通している
マッチングアプリに潜む外国人詐欺師は、以下の職業を自称しているケースが大半です。
- 医師
- 軍人
- 弁護士
- 投資家
- パイロット
外国人詐欺師はハイスペックな職業を装うことでマッチングアプリ利用者に良い印象を与え、ターゲットからの信頼・信用を得ようとします。軍人や医師を自称すれば、ターゲットに「軍の遠征や戦地への赴任で多忙だから支払いを頼みたい」とお願いしても違和感がありません。
外国人詐欺師は、詐欺行為に都合がいい職業を装います。マッチングアプリでハイスペックな職業を名乗る外国人を見かけたら、詐欺師であることを疑いましょう。
高い年収を自称している
外国人詐欺師は、高い年収を自称しているケースがあります。
年収が高ければ「一時的にお金が無い。来月には返済するからお金を貸してほしい」と言われても、疑問を抱かず応じてしまうケースが考えられます。
マッチングアプリでやり取りする相手を探す基準として、年収の多さは重要なステータスです。年収が多いことはお金に困っている印象を与えず、結婚や交際の決め手の一つになり得ます。
マッチングアプリで知り合った相手の年収が高い場合、相手の言動やプロフィールに違和感が無いか探すことが重要です。年収が高いにもかかわらず「お金を貸して欲しい」と言われた場合は詐欺師を疑いましょう。
マッチングアプリの投資詐欺の手口
マッチングアプリの外国人による投資詐欺は、具体的に以下の手口で行われます。
- 知り合ってすぐに求愛する
- 投資の話を持ち掛ける
- 偽の投資サイトを使用させる
詐欺師はさまざまな手口でターゲットを誘惑し、投資詐欺に陥れようとします。
マッチングアプリで知り合った相手が、投資詐欺の手口に該当する言動をしていた場合は即座にやり取りをやめましょう。
知り合ってすぐに求愛する
マッチングアプリの外国人詐欺師は、知り合ってすぐに甘い言葉で誘惑したり告白やプロポーズしたりなどの求愛をします。
ターゲットとすぐに親密になり、早くお金や投資の話を持ち掛けることが詐欺師の狙いです。
外国人から突然大胆なメッセージが届くと新鮮感や親密感を抱くケースがありますが、すべて詐欺師の罠です。知り合ってすぐの求愛に加え、軍人や医師を名乗り高い年収を自称していた場合、相手は典型的な投資詐欺師の可能性があります。
現在やり取りをしている相手に、詐欺師だと思い当たる行動がないか振り返ってみましょう。
投資の話を持ち掛ける
外国人詐欺師は、マッチングアプリでターゲットと親密になると投資の話を持ち掛けます。
投資の持ち掛け方は「将来のために投資して資金を増やそう」「必ず儲かる」「元本保証で安心だ」など、さまざまです。
投資の話を持ち掛けた時点でターゲットは詐欺師に対し信用しきっているケースが多く、詐欺被害に遭う可能性があります。
マッチングアプリの利用前に「外国人詐欺師は親密になったあとに投資詐欺に陥る」と、あらかじめ頭に入れておくことが重要です。
偽の投資サイトを使用させる
外国人詐欺師は、ターゲットに偽の投資サイトを使用させる手口を使用します。
詐欺師の具体的な手口は、ターゲットが偽サイトを信用するように最初は少額の投資をさせて利益を出します。詐欺師はターゲットが大額を投資したタイミングでサイトをアクセス不可にしたり、利益を引き出せないようにしてお金を持ち逃げすることが狙いです。
偽サイトが使えなくなり、詐欺師と連絡が取れなくなった時点で初めてターゲットは詐欺被害に遭ったことを自覚します。
偽サイトは本物の投資サイトに酷似した作りになっており、通常見分けることは困難です。投資をする場合は自身で公式ホームページを調べ、正しいURLから投資サイトを利用することが重要です。
マッチングアプリで出会った相手から投資詐欺にあった場合の対処法について、以下の記事で解説しています。
ぜひ参考にしてください。
外国人からの投資詐欺に遭わない方法
マッチングアプリで投資詐欺に遭わないためには、以下の方法を実施しましょう。
- 投資先が実在するか確認する
- 投資の条件を疑う
- 投資勧誘の謳い文句に乗らない
「外国人から投資を勧誘されたから詐欺」と断定できませんが、勧誘された内容や言動で詐欺師かどうかを見極めることは可能です。
投資先が実在するか確認する
外国人から投資に勧誘された際は、以下の方法で投資先が実在するかどうかを必ず確認しましょう。
- 金融庁で登録状況を確認する
- 国税庁で法人番号を確認する
- 「投資先の名前＋詐欺」で検索する
金融庁では会社の登録状況、国税庁では法人番号を検索し、それぞれヒットすれば投資先が存在していると判断できます。インターネット上で「投資先の名前＋詐欺」で検索し、詐欺に関する情報が無いか探すことでも確認できます。
詐欺師がお金を騙し取る手口は、ターゲットに架空の投資先の投資サイトを提示し投資させる方法です。投資先が実在しない場合は高確率で詐欺であるため、利用しないようにしましょう。
投資先が存在しているかあらかじめ確認する方法は、投資詐欺の被害を防止する手段の一つです。
投資の条件を疑う
外国人から投資勧誘された際、「絶対・確実」「元本保証」「高利回り」といった条件を提示された場合は詐欺を疑いましょう。
常に価値が変動する投資において、確実に儲かるとは断言できません。投資は元本割れのリスクを負って行うため、「絶対・確実」「元本保証」をアピールしている投資条件は詐欺だといえます。
また、「高利回り」という謳い文句にも注意する必要があります。銀行の普通預金金利が年0.001％であることを考えると、年利10％以上は高すぎて現実的ではないとわかり投資詐欺だと疑うでしょう。
外国人から投資勧誘されたら場合、投資条件や謳い文句から投資詐欺の可能性が無いかを注意深く確認してください。
投資勧誘の謳い文句に乗らない
マッチングアプリで投資勧誘する外国人の誘い文句に乗らないことが詐欺被害防止のポイントです。
詐欺師が投資勧誘を行う際の謳い文句は、以下のとおりです。
- 「結婚に向けて資金調達をしよう」
- 「結婚後の資金のために今から貯めよう」
- 「投資で勝てる方法を教えます」
マッチングアプリを使用した外国人詐欺師は、ターゲットからの好意や信頼を利用して投資へ勧誘します。投資勧誘された時点でターゲットは投資に対し疑問を持たずに応じるケースが考えられ、投資詐欺被害に遭う可能性があります。
マッチングアプリでやり取りをしている相手から、上述した謳い文句で投資勧誘された場合は詐欺師であることを疑い連絡を断ちましょう。
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マッチングアプリの投資詐欺の被害例
マッチングアプリにおける投資詐欺の被害例を紹介します。
詐欺師はさまざまな手口を使用してターゲットを誘惑し、詐欺被害に陥れようとします。被害事例を知っていれば自身が似た状況になった際に「相手は詐欺師かもしれない」と疑い、被害を未然に防止できます。
投資詐欺の被害例をあらかじめ頭に入れておきましょう。
被害例１：将来のために投資勧誘された事例
最初に紹介する事例は、マッチングアプリにおける典型的な投資詐欺です。
マッチングアプリで自称外国人経営者、ファッションブランドでVIP待遇を受けているという男性と出会った。男性がアプリを退会し、無料会話アプリでやり取りする中で、「Baby」「妻」と呼ばれるようになった。
将来のため、紹介する投資サイトで投資するよう何日か説得され続け、断り切れず投資した。少額を投資したところ利益が出て出金できた。
元金が多ければもうけも多いと説得され、銀行や消費者金融から借り入れて、合計約500万円投資した。
出金しようとしたところ、利益を含めた総資産の15％（180万円）を保証金としてさらに支払う必要があるといわれたため、50万円をさらに借り入れた。残りの130万円についてマッチング相手に相談していたところ、連絡が途絶えた。
引用：ロマンス投資詐欺が増加しています！－その出会い、仕組まれていませんか？－｜国民生活センター
「将来のために投資をして資金調達しよう」という文言は、詐欺師が頻繁に使用する謳い文句です。詐欺師の謳い文句をいわれた時点で、被害者女性はやり取りをやめるべきでした。
被害例２：甘い言葉で暗号資産の投資勧誘された事例
続いて紹介するのは、詐欺師による甘い言葉で勧誘され、投資に応じてしまった方の被害事例です。
1.SNSやマッチングアプリを通じて知り合った相手ととても仲良くなった。
2.相手から「絶対儲かるから」と、暗号資産（仮想通貨）の投資を誘われ、とりあえず数万円の暗号資産を購入して、相手が教えてくれた「海外の投資サイト」に預けてみた。（海外投資サイトそのものが「偽物」だった）
3.投資サイト内のグラフを見てみると、暗号資産の価値が上がり、儲かっていた。試しに投資したお金を引き出してみたら、普通に引き出せた。「これは儲かる」と思い、相手を信じて、さらに数百万を投資した。（グラフそのものが「偽物」だった）
4.その後、投資サイトのグラフを見てみると、「数千万円の儲け」が出ていたので、前回と同じように引き出そうとしたら、引き出せなかった。投資を誘った相手に相談すると、「引き出すためには手数料が必要だよ」といわれ、さらに相手が指定する口座に数十万円を振り込んだ。（実際に儲けは出ていなかった）
5.手数料をいくらも支払っても、結局、投資した数百万円のお金は引き出せなかった。また、相手や投資サイトとも連絡が取れなくなった。
投資詐欺師はターゲットに偽サイトで投資させ、利益を得ようとします。ターゲットに少額の利益を出すことで偽の投資サイトを信用させ、最終的には「出金には手数料が必要」とお金を請求しました。
偽サイトを使用させる手口は、被害者が詐欺だと気づいた際には泣き寝入りするしかない場合がほとんどで非常に悪質です。
被害例３：遺産を寄付すると言われ手数料を騙し取られた事例
最後に紹介するのは、国際ロマンス詐欺と呼ばれる投資詐欺に関連した詐欺事例です。
ことし３月、高岡市内に住んでいる６０代の男性が、ＳＮＳを通じて海外に住んでいる女性だという人物と知り合いになりました。ＳＮＳのやり取りを繰り返して親しくなる中で、相手はメッセージで「あなたを信頼している。亡くなった夫の遺産をあなたに寄付したいので受け取ってほしい」と伝えてきたといいます。
男性は相手と一度も会ったことがなかったもののこの話を信じ込み、受取人になることを承諾しました。
するとその後、相手から「お金を入れた荷物を海外から送るのには輸送費がかかるので、その費用を先に私の口座に振り込んでほしい」といったメッセージが送られてきました。
男性は指示に従ってことし５月中旬までに複数回に分けてあわせて現金およそ１９０万円を指定された口座に振り込んでしまいました。しかし、その後なかなか荷物が届かず、不審に思った男性が近くの警察に相談したところ、国際ロマンス詐欺の手口だとわかりました。
国際ロマンス詐欺師はマッチングアプリやSNSでターゲットと親交を深め、最終的に金銭を要求する手口を使用します。ターゲットはお金を要求された場合、すでに相手を信用してしまっているため素直に応じてしまうケースがほとんどです。
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